ある日の工作

初めての現場で完璧なまでに尾行を巻かれてしまった(車移動)、しかも開始早々(ちなみにこういったケースで多用されるGPS発信器は取り付け不可の環境)

言い訳ではないけど、対象者は尾行を相当に警戒した動きだった

そのような状況で大切なのは、怪しまれながら尾行を継続することよりも、尾行を発覚させないこと(無理しないこと)

とっさの判断ながら長年の経験をもとに、その結果として巻かれたのだから我々としては失敗とは考えなかった(発覚が失敗)

発覚さえしなければ、チャンスはある、必ず油断する、そういう考え方

また、むしろこういったタイプの方が後にやり易いことが多い、少しだがそういった思いも頭をよぎった

そしてそんな活動を何度か繰り返す

対象者の行動パターンがだんだんと見えてきた

にらんだ通りの油断あり(油断といっても並みの比ではない強敵)

それこそ職場や自宅からの1~2kmの間は超警戒態勢

ぐるぐると同じところを回る、狭い住宅街をノロノロ運転、繰り返させる車線変更、意味のない右折左折、コンビニ駐車場へ何度も出入り、、、

だけど数km先からは全く気にしていない

対象者の警戒フィルターは、そこで終わってると判明する

それこそ自宅や会社を出て、普通に移動したら、怪しくない行動と簡単に見てとれたから、無駄な尾行を割愛出来た

結果、懸念されていた浮気は発覚し、その浮気相手の身元を特定するのに時間は掛からなかった

そして本題の別れさせ工作に着手

誤解を生むといけないのだが、これが驚くほど簡単に別れた

警戒が強いということは保身が強いということで工作がとても効果的に進んだものだった

この場合の保身とは、、、バレたくない、自分の非で離婚する気はない、有責者になりたくない、風下に立ちたくない、社会的信用や家庭での威厳は失いたくない、など浮気の表面化で失うものを気にしてる傾向のこと

それが先に述べた、こういったタイプの方が後にやり易いことが多い、の真意であってそれに沿った理想的な展開となったものだった(関係清算がとにかく早かった)

また戻る場所の扉を開けておけたことが大きかったのだと思う(浮気に気付いていない振り、詳細はまた別の機会に)

浮気がバレたなんて思ってもいないし、まさか別れさせ屋なんてのが暗躍したなんて夢にも思っていない対象者

まさに闇から闇に葬られた浮気です

葬ったのは対象者ではなく、我々別れさせ屋でもなく、依頼者さんですね

こんな浮気の清算もあるのでした

ちょうど今日のような蒸し暑い日々での活動でした

成功報酬を受け取りそのあと皆で飲んだビールは旨かったな~

。。。とある日の工作模様でした


梟 拝
関連記事