依頼者はご両親で、その内容は・・
息子が熱を上げている、ネットで知り合った女性との別れさせでした
何故ご両親がそれを願ったかというと
ネットで知り合い直接会った事も無いのに、お金や貴金属を貢いでる息子の姿に危険を感じたからとのことで
貢ぐ息子も息子だが、それを受け取る女性にきな臭い臭いを感じ取ったとの事
それを息子さんを告げると・・
お金は貸したんだから返って来るし貴金属はプレゼントだから勝手だろ!と反発
30前の息子さんですが学生時代はガリ勉タイプ
社会人になってからは研究職に没頭し女性との接点が無く免疫が無いだけに心配・・がご両親の本音でした
で、最初の貸付から一度の返済の無いまま1年が経過し、その間に何度か会う予定もあったらしいのだが寸前でいつも女性の都合が悪くなる・・
さすがに息子さんも少し焦り気味
でも女性の言った、お金の使い道は親の借金返済&自分の手術代・・を信じてる
で、信じ続けるためと見舞いがてらに女性の家を訪問する計画を立ててるので、それまでに別れさせて欲しい・・とのことだった
もし予想通り全てが嘘だったら息子がどんな目にあうか心配
今は物騒な世の中だから・・とご両親
ならばと何時もながらの現状確認&隙探しに着手することとなり、その女の住む地方都市へと向かった私達
で、1週間もしないうちに、女は既婚者、旦那も彼女も無職、そして子供が1名・・と判明
この事実を伝えることで工作は不要で息子さんの目も覚めるでしょう・・と、ご両親に報告し女の写真や旦那や子供のも添えて提出した
で、狙い通り事は終息した
彼の純粋な心に大きな傷を残して・・
そんな結果を数日後ご両親からのお礼の電話で知った
だがお金の回収が済んでいない
私は、どうします?と父親に問いかけた
勉強代と命の値段と思えば安いものです・・と父親が答えた
確かにそうですね
でも、こういうヤツは味をしめて犯罪を繰り返します
是非告訴を検討されるべきです・・と私は言った
父親は少し悩まれたが、それを拒まれた
その場合に矢面に立つこととなる息子さんの心労を気遣い、また逆恨みなど反撃を心配した上での決断であった
それにより数百万円の貸付を放棄される事と詐欺師夫婦がのさばる事が決定した訳で・・ちょっと複雑な心境
なので私が債権譲渡を受けて回収を行なうことも提案したが、それもやんわりと断られた(結局は息子がさせた事となるから)
息子が無事ならそれで良いのです・・
だが今後も同様の被害者が出るのは忍びない・・
息子が疑われず懲らしめる何か術はありますか?
そう言われた私は、ある策を思いつき後日投入した
彼ら親子の願いを込めてしっかりと懲らしめてやりました
・・・で、こんなことがあったので
最近の睡眠薬や練炭だの使っての殺人事件、遺体を切り刻んだ事件などを見てると、あの時に動いてなければどうなっていたのか・・という不安な気持ちが過ります
いや私以上にあの親子がそう思っていることでしょうね
ってな訳で、別れさせは愛憎劇だけにあらず、こんなケースの別れさせもあるのです
梟 拝
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